長い尻尾💃
コロナ禍は未だ収束からほど遠いですが
いよいよ2月15日にイスラマバードに向けて出発する予定で荷造りを始めました。
すでに一度出発が延期になってしまったこと
現地での滞在期間が当初の予定よりも短くなること
そして、まだまだ行動範囲の制約が続くことを踏まえ
荷造りのポイントは、
「日々の生活を如何に豊かにするか」です。
そんな中、出発に合わせて
急遽用意したものが一つあります。
それは、ついこの前まで持参する予定がなかったもの。
さらには、自分が所有することなど
想像したこともなかったものです😊
始まりは、昨年のクリスマスイブ🎄
フラメンコ💃の先生から突然
新しい課題の提案をいただいたのです。
「えっ!? 今ですか? 私がですか? 本当にですか?」
という感じの大きなサプライズ!!
そこで、「あるもの」を急いで発注することとなり
出発に合わせて作っていただきました。
色を選び、サイズを決め
「それ」がようやく
はるばるスペインから届きました🛫
それが👇これです。
大好きな紫色の表地にライラックのフリルが沢山ついた
「バタデコーラ」というスカート!!
コーラとはスペイン語で、尻尾。
つまり「長い尻尾」がついたスカートです。
よくバタデコーラを短くして「バタ」と呼ぶのですが
正直、私自身は今まで自分がバタを着る日がくるなど想像もしていませんでした。
何故ならば、
こんなに長くて重たいスカートは腰に負担をかけるので
腰に持病を抱える私には、
「決して履いてはいけないもの」のように思われていたからです。
更には、これを着用して回転をしたり
ステップを踏んだり
踊るということは
それだけ安定した体幹が必要になるということで
そのような力と技術が自分に備わっていると思えなかったからです。
だから、「私にはバタは関係無い」と最初から思い込んでいました。
それにも関わらず、年末最後のレッスン時に
フラメンコの先生が
「バタを作ってパキスタンに持って行きなさい」
と仰ったので、
「はい???」と耳を疑ったのでした。
「いや~。それは私には無理ではないですか?
腰にも負担がかかるだろうし。。。」
「そうね。腰に負担をかけるかもしれないけれど、
だからこそ持っていくと良いと思うの。
体を鍛え続けたいんでしょ?
そのためにも、バタで訓練するのがいいと思うの。」
「??? そうなんですか? え?」
とっても逆説的で、驚いたのですが
突然想像もしていなかった課題をいただいて
正直、「なんで今バタなの?」と思いながらも
胸のドキドキが止まらなくなってしまいました。
先生の考えを詳しく伺ってみると
スタジオを離れ、これから一人でフラメンコの練習を続けることになる私が
このまま体力を維持し、更に踊り続ける体を維持するためにこそ
「バタデコーラを使って
今まで以上にハードなトレーニングをしたらいいのではないか」
というご提案だったようです。
一人で練習を続けることに不安を抱えていた私にとっては
ある意味「まだまだ発展的に出来ることがある」ということを示されたかのようで
背筋が伸びると同時に嬉しい叱咤激励となりました。
ということで、荷造りを始めた私のスーツケースには、
このバタデコーラが入ることが決まりました。
今回のこのエピソードには
私にとって本当に大切な教訓がいくつも含まれていました。
まず最初の教訓。
私にとって「出発する」ということは
ある意味、
これまでの学びを携えて、
一人での「復習と反復の時間」が始まるというような感覚があったのです。
そこには、新しいことにチャレンジし続けるという概念が含まれていませんでした。
けれども、実際には
慣れ親しんだ環境やルーティンや師を離れることになっても
そこから先に、より発展的な学びを続けることが可能であるということを教えられました。
一人であっても、考え方、取り組み方、心の持ちようによって
「復習」の延長線上に、
全く新しい挑戦を加えることも可能だということに気づかされたのでした。
もう一つの教訓は、
いくつになっても夢をもって良いということ。
知らず知らずのうちに、自分には
「出来ない」と決めつけていること
「諦め」ていることが沢山あったことにも気づかされたのです。
ただ、そうしたことについて
「諦めてしまう前に、勇気を出して挑戦してみることも出来る」
という希望を与えられたのでした。
こうして、こんな私でも、今でも心躍る新鮮な挑戦を与えられているのです。
新しい課題に取り組むことを許されているのです。
試してみて、その後どうなるかは、全て自分次第。
練習がどれだけ大変であろうと
結果がどうであれ
「出来るかもしれない」という希望があるだけで
自然と体の中からエネルギーが沸いてきます。
そして、そこに大きな喜びを感じています。
さて、みんなよりもず~っと年長の私が
新しい土地に出発するにあたり
さらにこうして進化しようとしているのです。
まだまだ若くて沢山の可能性がある皆さん
もしも皆さんに「チャレンジをする前に諦めていること」
勇気が無くて「きっと出来ない」と思い込んでいることがあったら
私と一緒に、その不安を乗り越えて、一歩前に進んでみませんか?
新しい扉を開いたその先には
今までみたことが無い素敵な風景が広がっているのだと信じます😊