“Languishing”📰!!
どう頑張っても言葉が降りてこず
ここまで、あれこれ理由を考えては
ブログを更新できない言い訳をしてきました。
書きたいことのネタはどんどん溜まっていくのに
文章を書けない自分の状態に
かなりフラストレーションを感じ
少し嫌気もさしていましたが。。。
4月23日のThe New York Times📰の一つの記事を読んで
「✨💡✨!!」となりました。
それは、Adam Grantというアメリカの心理学者さんの記事で
”There’s a Name for the Blah You’re Feeling. It’s Called Languishing” というタイトルのものです。
(以下リンクを記しておきますので、興味がある方は是非原文を読んでみて下さいね。)https://www.nytimes.com/2021/04/19/well/mind/covid-mental-health-languishing.html
何故「✨💡✨!!」となったかと言えば
恐らく私自身がここ何か月も感じてきた
どこか自分をつかみきれないような
頭に霧がかかってしまったような
多少無気力だけれども、
決して病んでいるわけでもない状態を
とてもわかりやすく説明していたからです。
そして、「それでもいいんだよ😊」と言われたような気がして
すごく楽な気持ちになったのです。
ここしばらく
「どうしてなのかな~?」
「どうしたらいいのかな~?」
と自問自答していた
モヤモヤとした感情の理由が少しわかったような?
あまりにも嬉しかったので、
この記事について夫に話したところ
「なるほど!!僕もわかるよ!!」となり
娘にシェアしたら
「親友からも同じ記事が送られてきたよ。笑笑」
との返事。
私自身も久しぶりに心の中のわだかまりが解消し、
「実はこれを必要としていた人が沢山いたんだ!!」と
安堵したのでした。
ということで、
この記事の内容を読んで
私のように少し心が軽くなる方もいらっしゃるかもしれないので、
私の勝手な解釈たっぷり
意訳たっぷりで。。。
記事📰の内容をシェアしますね😊
記事のタイトルを簡単に訳すと
「あなたが感じている気だるさには名前があります。それはLanguishingです。」
といった感じです。
この”Languish”という言葉を調べると
日本語では、悩ましげ、弱り衰える、低迷、感傷、脱力感、憂鬱
みたいな言葉に訳されるようです。
どうもネガティブな感覚のような印象を受けてしまいますね。
けれども、実際にはこの言葉は
👆を読んだ時に受ける
マイナス寄りの意味とは
若干ニュアンスが違うようです。
この記事の中では一つの心理状態として
”Languishing”を
停滞感、空虚感、
リアルな喜びの欠如、集中力の低下
目標喪失感、無関心
霧の中で過ごしているような感覚の日常
といった表現を使って説明しています。
こうした定義を読むと
やっぱり自然と正否や善悪のものさしが発動してしまいそうになりますが。。。
まずは一旦、
これがプラスのことなのか、マイナスなのかの判断は横に置いておいて
耳を傾けてみました。
記事では、2021年は、大半の人が共通して
この”Languishing”の状態に支配されているかのようだとも書かれています。
更には、このLanguishingという心理状態は、
例えば、
”Flourishing”(最大限に実力を発揮して輝いている自らの頂点の状態)と
鬱状態の中間くらいに位置づけられる心理状態だと説明されています。
”Flourishing"の状態は
人生に意味を見出し、自分に備わった力にも自信をもて
他者に役立つ存在としての自我を実感できる状態。
逆に鬱状態の時には心が病み、元気が出ず、精神が弱り、
自らの生きる価値さえ見いだせない状態。
そして、”Languishing"は
二つの状態の中間にあるというのです。
つまり、完全に健全とは言えず、幸福感が欠如している状態ということのようです。
精神的に病んでいると言える症状は無いけれども
かと言って、自分の最大限の能力を発揮も出来ていない。
やる気が鈍り、集中力が低下し、生産力が低下した、そんな状態。
そして、今、鬱状態にある人よりも
このような”Languishing”の状態にある人が増えていることが
大きなリスクだというのです。
何故ならば、”Languishing"の状態の継続が、
後にPTSDや鬱病の発症につながる可能性も否めないからだというのです。
”Languishing”の状態にあると
ゆっくりと進行する自らの喜びの鈍化、
やる気の低下
孤独な状態に自分を追いやる傾向
物事に対する無関心の状態に
自分自身で気づくことが出来ず
必然的に他者に助けを求めることも出来ず
自助努力にもつながらないことが問題なようです。
そして、そのことが大きな危険をはらむ落とし穴になるというのです。
そこで、例え自分自身がこのような状態に無かったとしても
まずは、こうした心理状態にはっきりとした名前をつけ
定義づけをし、私達の間で、
誰しもがこうした状態に陥り得るという
共通認識を持つことが大切だというのです。
そもそも、コロナ禍が始まった当初は、
目に見えない未知の敵に対して
人々の防衛本能が強く働き
それぞれに苦悶、苦悩し、極度の不安に苛まれつつも
そういった感情に負けないために
日々のルーティーンを確立して
その時を乗り越えるエネルギーを得ることが出来た。
けれども、コロナ禍が長引き、
コロナ対策情報も増え、
自らの身を守ることにも慣れてきた今、
私達は、いつ収束するのかわからないパンデミックに疲れを覚え
正にこのLanguishingを経験しているのではないか
というのです。
そこで、(とても明確に病的な状態ではないので
見逃されがちな心理状態だけれども)
”Languishing”について
しっかりと定義し共有していくべきなのではないかというのです。
”Languishing”という明確な呼び名と概念がはっきりすることで
私達が感じている
このモヤモヤした感情が
決して自分一人が経験しているものではなく
多くの人が共有している症状だと認識できることも大切だと。
そして、いつも前向きでポジティブであることが
まるで美徳かのように勘違いしがちな私達の社会において
「元気ではない」
”Languishing”という状態にあっても「大丈夫」という
安心感が生まれることが
今の私達にとって大切なのではないかと。
記事の終わりでは、
”Languishing”に対する対症療法的な提案もされています。
鍵🔑となるのは、心理学でいう”Flow”という言葉のようです。
通常、”Flow”というと「淀みのない流れ」と言った意味になりますが
辞書を調べてみると、
心理学用語としての”Flow”とは、
「自分の能力が発揮されて全てがうまく進んでいると感じられる、精神的に高揚した状態」
と書かれていました。
記事の中では、”Flow”というのは
「意義のあるチャレンジにのぞんでいる時や
何かに深く没頭している時に私達が感じる
まるで時間、空間、自己の境界が溶けてなくなってしまったかのような
あの、言葉で説明しがたい状態」と説明されています。
記事では、更に
パンデミックがスタートした頃には
楽観的であることや現実を受け入れることよりも
むしろ、目標を設定して生活が出来た人達が
この”Flow"の状態を保ち
パンデミック下でも幸福感を得ることが出来た。
けれども、”Languishing"により
集中力を維持することが難しくなると
この”Flow”を保つことが難しくなってきている
と書かれています。
つまり、集中して活動が出来ないことが、
自己の能力発揮に支障をきたすことにつながるというのです。
また、私達が再び日常生活の中で喜びとやる気を感じられるようになるためには
”Flow”と共に、
自分が「確かに前に進んでいる。進歩している」という実感が必要となると書かれています。
そこで、
日々”Flow”が得られるようにするための提案も記されていました。
それは、日常生活の中で、
『日々「何にも邪魔されず」に
自分のしようとしていることに集中できる
「中断されない時間」を確保すること』
だそうです。
つまり
「日々数時間だけといった短い時間の塊で良いので、
携帯メッセージやメール等からも離れて
自分のために、何の邪魔も入らない、まとまった時間を作りなさい」
という提案なのです。
そして、”Flow”を得るためには
自分にとってちょっとしたハードルとなる実現可能な目標を設定し、
小さなチャレンジを積み重ねることが大切だと。
更には、そのチャレンジが、自分自信にとって意味があることにすること。
そして、そのことに集中して取り組むことが、
やがて小さな成功体験や達成感の積み上がりにつながっていくというのです。
目標というのも、難しく考える必要はなく、
例えば、集中して
大切な人とゆっくり会話をする時間を作ることであっても良いようです。
とにかく、それをすることで”Flow”を感じることが出来たならば、
ここ数か月、なかなか実感できなかった
ワクワク感やエネルギーが少しずつ蘇ってくるかもしれない
ということのようでした。
もう一点、
私達が感じているかもしれない”Languishing"は
私達の中から生まれたのではなく
今コロナ禍で私達が置かれている
「状況」に起因するものであることを
理解しておくことも大切だと書かれていました。
記事の最後の最後に、
『鬱じゃないから、葛藤していないわけではない。
燃え尽きていないからといって、やる気満々なわけでもない。
”Languishing”という心理状態があると認識出来れば
お互いの説明出来ない悶々とした「元気」ではない今の心理状態にあっても
それを受け止めることが出来る。
ついては、未来に向かって何かしらの光が生まれるかもしれない。』
といった言葉が、記されていました。
病んではいないのに、
「やる気スイッチ」が入らないことに悩んでいた私。
妙にこの言葉が心に響き、
涙が出そうになってしまいました。
世界中でコロナの変異株が猛威を奮い
日本では緊急事態宣言が再発令され
パキスタンでもロックダウン寸前な状況が続いています。
インドの悲惨な感染状況にも心が折れそうになります。
なんだか、コロナ禍は
かつてないほど、この地球上で起きていること
世界中で苦しみの中にある人達の状況が
他人事とは思えないほど身近な痛みに感じられますね。
世界中の全ての人々のワクチン接種の見通しがなかなか立たないうちに
変異に変異を繰り返すコロナウイルス。
まだしばらく、不安と共に”Languishing”が続いてしまうのかもしれませんが
どうか皆さん、くれぐれもお大切にお過ごしくださいね。
このパンデミックの一日も早い収束と
こんな中でも皆さんが日々の小さな幸せを味わい喜ぶことが出来るようにと
切に祈っています。
最後に。。。